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D2Cとは? 今さら聞けないD2Cビジネスモデルを解説

2021/07/01

昨今目にする機会が増えてきた「D2C」という言葉。
実際に「D2ブランドを立ち上げたい」と言うご相談も多くいただくようになってまいりましたので、D2Cビジネスについて解説していきます。

 

この記事はこのような方向けに書いています
  • D2Cブランドを立ち上げたい
  • ECサイトの開設を考えている
  • D2Cビジネスがどういうものかよく分からない

 

D2Cビジネスとは

D2Cとは

D2Cとは

昨今様々なメディアで「D2C」という言葉を目にする機会が増えてきました。

D2CはDirect to Consumerの略で、ブランドが代理店や小売店を介さず、製造から販売そして販売後のフォローまで一貫して消費者(consumer)とダイレクトに取引を行う販売方法を指します。
D2Cビジネスにおいて、ブランドは実店舗にとどまらずSNSやECサイトなど幅広いチャネルで、直接消費者とコミュニケーションを取りながら自社ブランドの商品を販売しています。

 

B2BやB2Cとの違い

D2Cに聞き覚えのない方でもB2BやB2Cという言葉を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?
それぞれ「Business to Business」「Business to Consumer」の略で、企業から企業へ商品やサービスを提供する企業間取引と、企業から個人へ商品やサービスを提供する取引を指しています。

D2CはB2Cの中のひとつのビジネスモデルと言え、「あくまでも卸業者を介さずにメーカーやブランドが直接消費者に商品やサービスを届ける」ことが特徴となっています。
「D2C=ECサイトでの販売」と誤解されている方もいらっしゃいますが、D2CはECサイトに限らず様々なチャネルで消費者に商品やサービスを届けています。

D2Cブランドと聞くと、アパレルやコスメ業界が牽引してきたようなイメージがあるかもしれません。
実際にアパレルやコスメ業界のD2Cブランドは多く存在しますが、現在は食品やペット業界などでもD2Cビジネスモデルを展開するブランドが出てきており、業界にとらわれない幅広いビジネスモデルが展開されています。

 

アメリカ「Mattress Firm」の事例

D2Cブランドが多く誕生しているアメリカの事例をみてみましょう。

2018年にアメリカの大手寝具メーカー「Mattress Firm」が破産を申告し、業界のみならずアメリカ中に衝撃を与えました。

全米で3,000以上の店舗を持っていた創業30年以上の巨大チェーン破産の引き金となったのが、創業してわずか4年ほどの新鋭D2Cブランド「Casper」であったという事実に大きな衝撃が走ったのです。
それまで、マットレスは実店舗に無数に並んだ中から、店員の説明を受けたり実際に触れてみたりして購入という流れがごく当たり前でした。不便さはあるものの、その当たり前が根強く定着していました。

「Casper」はそんな当たり前を覆し、マットレス購入におけるユーザー体験を変えただけではとどまりません。
睡眠や健康に関する雑誌の発刊やポッドキャストでの展開、徐々に照明が暗くなっていくライトなど一人一人のライフスタイルにも価値を提供し、業界の垣根を超えて包括的に消費者とのタッチポイントを増やしていったのです。

参考:Casper

 

D2Cビジネスの特徴

これまで主流だった卸売のビジネスモデルと、D2Cビジネスモデルにはどのような違いがあるのでしょうか。
それぞれの特徴を紹介していきます。

▲メーカーからエンドユーザーに商品が届くまでの流れ

 

卸売のビジネスモデル

これまでビジネスモデルの主流であった、卸業者や小売店を介した販売形態は卸業者経由で販売するので、一定の売上が担保できていました。
また卸業者や小売店でも在庫を抱えることによが、需要と供給のバランスを取る役割の一部を担っていました。

卸売でのビジネスモデルをもう少し分かりやすく見ていきましょう。

メーカーは生産・開発した商品を、まずは卸業者や小売店へと卸します。
その後、卸業者の場合は小売店へとさらに流通させ、ようやく小売店から消費者へと商品が届きます。

 

卸業者と小売店の違いは大まかに言うと下記のようになります。

  • 卸業者:小売店または他の卸業者へ商品を販売する
  • 小売店:消費者へ商品を販売する

参考:経済産業省

 

多くのメーカーの商品を取り扱う小売店において、消費者は多くの商品の中から購入する商品を選択していくことになります。

 

D2Cのビジネスモデル

D2C販売モデルとECサイトでのD2Cブランド活況

D2Cのビジネスモデルでは、ブランドが独自の販売チャネルを通して消費者に直接アプローチします。
その販売チャネルはブランド直営の小売店やアウトレットといった実店舗と、ECモールや自社ECサイトなどのECサイトに分類されますが、近年ではECサイトの規模の拡大に大きな注目が集まっています。

その背景には、ECサイト販売プラットフォームが浸透し誰でも販売しやすい土壌ができ、スマートホンの普及により誰でもどこでもワンタッチで情報収集や購入ができるようになったことがあげられます。

また、SNSが広く浸透したことでブランドと消費者が双方向コミュニケーションを取ることができるようになったことや、コロナウイルスの影響により通販利用率が大きく上がったこともあり、ECサイトでのD2Cブランドが活況となっています。

 

「商品」ではなく「世界観」を届ける

D2Cブランドは、決して商品を販売するためのブランドではありません。
先述した「Casper」のように、世界観やライフスタイルなど商品から派生した付加価値を届けているのです。

例えば、アメリカのスーツケースブランド「Away」。
Awayが刊行しているのが「HERE」と言う雑誌です。スーツケースなどの商品の写真ではなく、著名作家やアーティストの写真やインタビュー、美しい自然の写真などが彩るこの雑誌はファッション誌の最高峰であるあの「VOGUE」と比べても見劣りしないと言われるほどのクオリティでつくられています。

ブランドの世界観を前面に押し出しファンを没入させるのは、この雑誌「HERE」だけではありません。
AwayのWebページやSNSを見ると、アパレルブランドでよく見かける「セール開催中!」「送料無料」「期間限定発売」といったワードは見られません。そこには、スーツケースがさりげなく写り込んだお洒落な写真の数々がまるでアートギャラリーのように並んでいます。

参考:Away公式インスタグラム

 

ここに単なる「スーツケースを販売するメーカー」ではなく、Awayが届けたい世界観「旅のある生活」が表現されています。

 

「消費者」ではなくブランドを共に創り上げる「仲間」の意識

ここまで商品を受け取るエンドユーザーを「消費者」と記載してきましたが、D2Cブランドにとってのエンドユーザーは「消費者」や「お客様」ではなく、一種の「仲間」だと言えます。
SNSなど身近なツールを用いて双方がコンタクトを取れるようになったことで、ブランドは自社の商品やサービスに対する顧客の率直な感想やアイディアを直接受け取れるようになりました。

双方向のコミュニケーションによって、ブランドはユーザーのニーズを把握しその先の新たな商品開発に生かすことができ、ユーザーは自身が応援するブランドに対してのアイディアなどを伝えることでブランドの一員となれるのです。
例えば、ECモールなどでよく見られる「レビュー」もこういったユーザーからの声を直接受け取る場と言えるでしょう。

参考:ECサイトにおけるレビュー獲得の重要性について【Bad評価≠悪?】

 

なぜ今D2Cビジネスが注目されているか

ここまでいくつかの事例を交えながら、D2Cの概要やビジネスモデルを紹介してきました。

ここ数年で出てきたビジネスモデルかと思われがちですが、実はD2Cビジネス自体は昔から存在しており、社会的環境の変化の中で発達してきたビジネスモデルです。
近年のD2Cビジネスの急拡大には、先述したようにECプラットフォームの浸透スマートフォンの普及SNSの拡大など様々な要因がありますが、特にコロナウィルスによる巣ごもり需要によるD2Cビジネスの拡大は顕著です。

参考:Marketer

 

人流が抑制され、飲食・観光など様々な業界が大きなダメージを受ける中、昨年からECサイトでの販売に踏み切りたいといったご相談も多くいただくようになりました。

実際に話を伺ってみると、どのブランドの担当者の方も「商品やサービスを届けたい」という強い想いを持っていらっしゃいます。
私たちは、そんなブランドのECサイトをつくるだけの制作会社でもなければ、売上を伸ばすためだけのコンサルティング会社でもありません。もちろん、単なる運用代行会社でもありません。
事業の立ち上げやブランディング、時にはブランドの根幹となるMVVの策定など、まさに0からブランドの魅力をより多くの方に届けるために伴走する共創企業です。

ブランドとともにつくりあげてきたものはまた改めてご紹介させていただきますので、ぜひブランド想いを受け取っていただけると幸いです。

ブランディングやECサイト制作、ECモールでのブランド立ち上げ補助金など幅広くサポートさせていただきますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。