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新規事業アイデアを生み仮説検証までをこなす方法について

2021/05/29

こんにちは、chipperの十時です。

よく新規事業立ち上げを検討している企業様からビジネスアイデアが浮かばない、どうやったらそんなにすぐアイデアが浮かぶのですか?と質問を受けることが多々あります。

実は、私はすぐ色々なことに興味関心が湧いてしまう性格のため、次々とやりたいアイデアが浮かんで他のメンバーに一旦冷静になろうかと止められます、w

どんなテーマを書こうか考えていた時、タイミングよく社内からビジネスアイデア出しについて具体的に知りたいという声が挙がったので、せっかくの機会ということで、なぜ色々なビジネスアイデアが出てくるのかまとめてみようと思います。また、アイデア出しだけでなく実際にそれをどうやってサービス化に繋げたらいいの?という部分まで落とし込んでみたいと思います。

※アイデアを考える上での大前提として、グロースしないものは社内凛義がおりなかったり、そもそも事業として立ち上げるという判断が取りにくくなるため、今回のビジネスアイデア出しの要件から外しております。ご注意ください。

 

この記事はこのような方向けに書いています
  • ビジネスにおけるアイデア出しに悩んでいる方
  • 新規事業立ち上げ準備中の方
  • シード期のスタートアップ

 

アイデア出しを作る土壌作り

新規事業の立ち上げアイデアを考える前に、大前提として普段からアイデアを生みやすい思考にしていく準備が非常に重要だと思います。アイデアの源泉となるのは、ものごとに対する興味関心や、不に感じる部分を変えたいという欲求です。つまり、普段の生活の中をどう過ごすかが重要です。下記に普段自分がどうしているのかまとめてみました。

 

あらゆる媒体から流れてくる情報に興味関心を持つ

情報のアンテナを貼るために、様々なメディアを読むことも重要ですが、手に入れた情報に対しての向き合い方が非常に重要です。ただ、流し見をしているだけではすぐに忘れてしまうので、私は2つほど自然に習慣化していることがあります。

  • 流れてきた情報の中から興味関心のある内容は保存する
  • 知らない言葉はその場で包括的な理解がされるまで調べる→その上で自分の興味関心に沿って、より幅を広げた内容についても深掘りする

この2つを普段の生活から意識的に実践しています。

個人的に保存する機能でおすすめなのが、Twitterのブックマーク機能やFacebookの保存済み機能、ピンタレストのピン機能を活用し、興味ある記事や投稿、広告を保存しています。メモも取ったりしますが、普段移動中などでメモができない時に便利です。情報を自分の好みに合わせカテゴライズできるため、後から見返す際にわかりやすいだけでなく、カテゴライズする作業を挟むことで、自分がなぜその記事に興味関心が湧いたのか思考整理にも役立ちます。

Facebookの保存機能。コレクションをカテゴライズできるので便利です。

 

自社事業に関連がない領域の人とビジネスや社会環境に関する話をする

今の仕事に対し本気で向き合っている人ほど、意外と自分と同じ業界の人としかコミュニケーションをしていないケースが多くあります。別の記事で、両利きの経営における知の深化(既存ビジネスの最適化思考。課題解決型の思考性)について触れていますが、意識が現状のビジネスをいかに最適化するべきかという思考性によってしまうため、普段のビジネスに関係ない情報をノイズとして認識してしまうことに起因しています。

イノベーションにおける重要な思考法として、知の深化と知の探索(未知の領域に対する探究。問題提起型の思考性)のプロセスを経て、ものごとに対する新しい切り口を見つけ出すことです。

そのためには、あえて自分の知る業界外や領域外の方と関係を構築して、ビジネスや社会環境に関わる話をすることが重要といえます。プライベートで別業界の方と話すことはあっても、本気でビジネスの話をしたり、社会や環境に関わる広い視点の話をする機会は中々ないと思います。話をしてみると、自分の思いもよらなかった視点の気付きを得られるが多いため、是非実践をおすすめします。

 

インプットしたアイデアを要素分解して整理する

アイデアのインプット方法は、人それぞれかと思いますが、インプットをした際に最も重要だと考えているプロセスがあります。それは、インプットしたアイデアをそのまま面白かったアイデアとして保存するのではなく、興味をひいた要素を分解して整理することです。この要素分解というプロセスを行わないと、いざ新規事業のアイデアを考えようとなったときも、重要な構造を整理できていないため、これまで必死に貯めてきた面白い情報を正しく活用することができなくなります。

例えば、新たな商品を事業化したい人が、テレビで反響がすごいチーズケーキの紹介を目にしたとします。
その情報を、すごく反響のあるチーズケーキとして記憶したとしても、そのチーズケーキがなぜ売れているのか、誰に対して反響があるのか、どういった施策を行い成功したのか、どういった点が強みなのかなどが曖昧なままになるため、いざ自分たちもスイーツ事業を展開するとしても、ポイントが明確化されていないため、応用することができません。仮に売れている要素を分解して整理することができれば、もしかしたらチーズケーキというプロダクトが優れているだけでなく、プロモーションの仕方、購入している顧客層の特性理解が進み、食とは関係のない別事業を展開したとしても、応用が利きやすくなります。

 

アイデア出しをするタイミングで考える事

 

あらゆるアイデア出しした要素を掛け合わせて考えてみる

新しいアイデアの想起法

アイデアの源泉となる情報を要素分解しておけば、いざアイデア出しの時の際は、あらゆる貯めてきた要素の掛け合わせで様々なアイデアが浮かびます。その前提として、アイデア出しのフレームワークとしてマンダラートやKJ法といった方法を駆使しながら発散と収束を繰り返すと効率的です。ここではフレームワークに関する詳細は省き別記事で説明しようと思いますが、前提として重要なのは、ゼロからアイデアを生み出すということは非常に難しいため、これまで貯めてきたアイデアや情報を材料として掛け合わせを行うことで、様々なアイデアが浮かぶようになるということだけをご認識いただければと思います。

アイデア出しをした後にビジネスとして機能するか組み立ててみる

今回考えないといけないことは、生まれたアイデアがちゃんとビジネスとして機能するかという点です。試算表を作成するのも時間がかかるので、ひとまず簡単にビジネスモデルとして成り立つか考えるプロセスを簡易的に行うことができれば、素早い意思決定が実現できます。今回は私が実践している短い時間で実践している方法について紹介します。

 

スケールする仕組み化ができるか考える

ビジネスとして機能するといっても、これが運の要素が強いモデルになってしまうと、自分以外に再現性が生まれなくなるため、売上拡大に応じて人を雇い入れていくモデルが構築できず手離れが悪くなるため除外しています。仕組み化とは、生産性の向上という観点だけでなく、誰が実施しても事業の再現性があるかどうかが重要です。再現性があるビジネスモデルであれば、売上規模の拡大に合わせ資源(ヒト・モノ・カネ)の投下で組織が追いつけるので、生まれたアイデアを具体的に落とし込む際に意識しているポイントとなります。

 

スケールプロセスはハイタッチからテックタッチシフトできるか?

事業がスケールできるといっても、人の手離れが悪いビジネスモデルだと、売上拡大しても利益率が変わらないため、ビジネスモデルの成長期は攻め気で伸ばすことができても、成熟期に入った段階で回らなくなります。また、人を常に介在させるモデルの場合、経験を積んでもらう必要性が出てくるため事業成長スピードという観点でスピードの担保ができなくなるタイミングがきます。スピードが遅いと、気付いたら後発のサービスやプロダクトに逆転されることがあるため、スケールプロセスにおいて、ハイタッチ(属人性の高いビジネスモデル)から、テックタッチ(技術で解決するビジネスモデル)に変換できるかも意思決定の指標にしています。

 

バーンレートが合うか考える

バーンレートとは、月単位でどれだけお金を使ったかを表す指標です。バーンレートと活用できる資金、売上予測を考えることで、そのビジネスがスケールするまでにそもそも会社が成り立つのかが見えてきます。

ちなみに、スモールビジネスを除き、垂直立ち上げ型のビジネスモデルの場合、先行投資が必須となります。最近は減ってきましたが、なるべくお金をかけずに事業を成長させたいとおっしゃられる方がいらっしゃいます。確かに検証フェーズにおいては、なるべくコストをかけずに検証すべきですが、トラクションが見えた段階では、先行者利益を出すために投資は必須です。そのため、自分自身でビジネスモデルを考える際は、自己資金、融資枠のおおよその金額(およそ、会社の月間売上の3ヶ月分とと言われています。ただし売上のトップライン、これまでに借りている累計金額に応じて、借り入れ可能な残枠が制限されます。)、出資で集められるおおよその金額(株放出する価値のあるビジネスなのかも踏まえて)、の3つの観点から、事業スケールするまでに資金のショートが起きないかバーンレートを計算しています。

 

ユニットエコノミクスの軸で考える

ユニットエコノミクスとは、いくらで顧客(CAC)が獲得できて、その結果いくらの売上を創出(LTV)できるのかという指標です。単純に一度の購買であがる利益だけでなく、定期購買型のビジネスモデルでは継続的にお金を支払ってもらうので、指定期間における継続的に立つ売上をLTVとして簡易的に計算しています。LTVを検証する期間は、1年にすることもありますし、ビジネスモデルによっては2年、3年で計算する場合もありますが、業界特性に合わせて使い分けしています。ただし、高読みしすぎると、資金調達の観点では大きく見せれるかもしれませんが、実際のビジネスをスタートしたときにつまずくので正しく計算すべきです。

 

フェルミ推定してみる

市場規模の推定方法としてフェルミ推定があります。これは、すでに既知となっている情報をもとに、市場規模などの予測値を導き出す方法です。細かい推定方法はここでは割愛しますが、新しい市場の場合、WEBで調べても市場規模などの数値が出てこないことが多々ありますので、この方法を有効に活用できると非常に便利です。

 

普段アイデア出しを行う時は、上記で挙げたビジネスでワークするのかという点まで、含めてアイデア出しをしています。そうすることで、非常に具体性の高いモデルをいくつも浮かぶようになりますので、是非実践してみてください。続いて、実際に頭の中で青写真が描けたけど、ちゃんと実際にビジネスとして成り立たなければ意味を為しません。次は、思いついたアイデアをアイデアに留めず検証する方法についてまとめます。

 

MVPで仮説検証をこなす

 

MVPとは、Minimum Viable Productの略称で、日本語にすると実用最小限の製品です。スタートアップ界隈でよく使われる単語で、MVPでトラクション(一定数の顧客が掴めるのかという指標。詳細はまた別記事で解説します。)が集まるかの検証を行い、そのプロダクトがグロースするのが見えてきた段階でVCやエンジェルから調達するのが定石です。Jカーブを描く先行投資型のグロースビジネスにおいて、起こした事業が成功する可能性を持っているのか分からないフェーズにおいてMVPでコストを最小限に抑えた検証は必須といえます。

もっと分かりやすく書くと、先々のビジネス展開を成功させるための判断において、初期からコスト投下するのはリスクでしかないため、まずは小さくビジネス検証をこなし、丁寧に顧客の声に向き合うことでいい製品を作りましょうというプロセスです。

以前、今の新規事業開発やD2C支援事業を行う前に、自分自身アートのマッチングサービスを展開しようとしていた時期があります。(色々あり一旦休止中。詳細を聞きたい人は個別で連絡くださいw)

その当時は、周りのスタートアップの華々しいニュースリリースを目にする日々で、自分も最初からいいプロダクトを展開しないと顧客がつかない。という意識や、せっかくの自分のゼロから生み出すビジネスだからいいものを作ってからリリースしたいという考えに縛られていました。

しかし、そもそも何を事業としてキーにしたらいいか正しく見るという行為から逃げており、プロダクトやビジネスモデルの綿密さだけにフォーカスしてしまっていたので、気づけば累計700万円の開発費と1年半もの開発期間をかけてしまいました。その時間があれば、さっさと検証をこなしていればと悔やまれます。自分のサービスに対し思い入れが強すぎてしまうと陥る方も多いと思います。
だからこそ、一旦一歩引いた視点を持ち、ミニマムで事業がうまくいくのかを検証することの重要性を身に染みて感じておりますし、みなさんには上手く事業を軌道に乗せてもらいたいと思います。

前置きが長くなりましたが、結局MVP検証って具体的にどうやったらいいの?という観点でまとめます。

 

顧客に売る前提で提案してみる

何よりも一番大切なのはこれだと思います。というよりも、他にも方法出しましたが、これさえうまくできれば他はいらないのではないか?と思うくらい重要なのが、プロダクトがなくても営業をしてみることです。

そもそも、ビジネスはどの領域にあってもお金のやり取りが発生する以上、顧客ありきで成り立っています。顧客に買ってもらえない、ましては提案できないような内容であればビジネスにするべきではありません。

提案資料を綺麗に作ることも重要ですが、まずは口頭でもいいので顧客にこういったサービスがあるんですとぶつけることから全てが始まります。

既存事業の延長戦上にあるビジネスモデルであればそれこそ簡単で、様々な切り口で提案してみましょう。顧客にぶつける中で、どんな切り口が刺さりやすいのか、ニーズがあるのか、価格はいくらくらいだと興味を持ってもらえるのか?決まった際に継続可能性があるのか?など多くの視点が見えてきます。

新規ビジネスで顧客も今までの顧客と全く違ってゼロベースという方も多いと思います。とり急ぎ、心を無にしてsnsでDMを100通送ってみることをお勧めします。5通でも返答あれば、その方にとにかく提案をぶつけてみましょう。何かしらのフィードバックが得られるはずです。返答がもらえなければ、事業内容に目を向けるより、DMの中身に目を向けて何回もアタックしてみてください。ビジネスモデルをブラッシュアップするよりも圧倒的に効率がいいです。その上で刺さらなければ、ようやくビジネスモデルに目を向けるくらいがちょうどよいです。

何度も書きますが、ビジネスは顧客ありきです。世の中の多くの成功している事業は、顧客を何よりも研究しています。まずはそこに向き合う事が重要です。営業トーク(場合によっては資料、DMも)こそが何よりもコストを抑えた検証になります。

 

ユーザー数が一定数以上いるSNS媒体を活用して反応をみてみる

 

もう少し広い視点で顧客を調査したい場合、WorpressやShopifyなどで簡単にサイト構築してもよいですが、どんなに既存テーマを使ったとしても構築にミニマム1日は時間を使います。さらにWordpressでは最初集客にSEOを上げる、広告を打つなど時間がかかってしまうので、お勧めなのがSNSです。

SNSはユーザー数が担保されているため、集客が圧倒的に楽です。考えているサービスが狙っている顧客層に対し正しく広まる可能性があるかを検証をするのに有効に活用できます。弊社でもとある実験のためにインスタグラムのアカウントを回していますが、多少初期に広告を使ったものの半年で2.4万フォロワーを獲得しています。2.4万人フォロワーがいればあらゆる実験ができます。モノを販売するにしても、サービスを展開するにしても関連性の高いアカウントを作っていればインサイト分析も可能なので有効な手段だといえるかと思います。

SNSはインサイトが見れるので、自分たちのプロダクトのどこにフォーカスするのか指標を決めて検証が可能。

アカウントはこちら

 

D2C/B2C向けサービスの検証に活用できそうなSNS

  • インスタグラム
  • twitter
  • Youtube
  • TikTok

B2B向けサービスの検証に活用できそうなSNS

  • twitter
  • Youtube
  • Facebook
  • note
  • clubhouse

 

LPをサクっと作って広告をミニマム予算で回してみる

営業プロセスの体系化や、サービスUIという観点で使いやすいと思う方法は、LPを一枚作ってしまい、ターゲット層に向けて1〜数万円程度広告を回してみるという方法も手かと思います。

今なら、ペライチなどで簡単に1ページ構成のページ作成ならそれっぽく作れます。オンライン決済や予約系サイトも簡単に構築できますし、まずは顧客リストを貯めたいという観点であれば、遷移先をGoogleフォームにしてしまいリストを集めることも可能です。

 

おわりに

今回は、ビジネスアイデアを生む方法から、それがビジネスとしてワークするのか考えるプロセス、さらに仮説検証する方法について具体的にまとめてみました。皆様にとって少しでも参考になれば幸いです。

もし一人では難しい、サポートが必要だという方は、弊社でも新規事業立ち上げ支援を行っておりますので是非お問い合わせください。全力で向き合わせていただきます。