株式会社chipper CEO
事業共創パートナーとしてEC領域に特化し、顧客の課題に対してソリューション型のサービスを提供している。
昨対成長率は400%超えを達成するなど急成長中のchipperのCEOとして経営からクライアントワークまで幅広く業務を担う。
画家の家庭で生まれ、高校時代は沼津工業高等専門学校(沼津高専)を出ており、大学は京都工芸繊維大学デザイン経営工学過程を出ています。その後楽天株式会社に入社し、マーケティングを経験後、独立して今に至ります。
高専時代までは父が画家で、物心がついた頃から「アート」というものが身近な存在だったこともあり、父のように将来はアーティストになりたいと漠然と考えていました。
アーティストを目指そうと思ったことをきっかけに、高3の時に東京にある絵画の予備校に通いました。
漫画の「ブルーピリオド」の世界を想像してもらうとわかりやすいと思います!そこの塾は本気で東京芸大などを目指す予備校ということもあり、絵の上手い人が方々から集まってきていました。とは言え画家の息子だったので、絵は周りの人より上手かったし自信はあったのですが・・・。いざそこに挑戦してみると井の中の蛙状態でした。。改めて父の凄さを感じましたね。
それと同時に感じてしまったのは、こんなにレベルの高い作品を作るにも関わらず成功するのはごく一握りで、売れている父ですら自分たちを育てるのに苦労していたことを考えたときに、自分の哲学や考えを通して生きるということはなんて難しいことなのだという点です。
それ以来自分自身が何か作品を生み出すということよりも、アーティストが自由に自分の表現ができ、それで生きていけるような世界を作りたいと思い事業家になる夢が生まれました。
そうですね。アートが売れる世界を創るという想いがあったので、まずはビジネスの側面からアーティストが持つ“創作プロセスにおける思考回路の美しさ”と“そのプロセスの素晴らしさ”を世の中に正しく価値を届けていけたらいいなと思うようになりました。その為には、今の自分に”必要なのものは何か?”を考えた結果、「事業開発・クリエイティブ・マーケティング・テクノロジー」の4つの要素が必要だという答えに辿り着きました。
この4つの要素を身につけるために、まずはじめに大学でプロジェクトマネジメントについて学ぶ為に、京都工芸繊維大学デザイン経営工学過程に進みました。
私が入ったデザイン経営工学過程は、プロダクトマネージャー育成に力を入れている学科だったので、「デザイン・テクノロジー・経営」の3つ観点について学ぶことができました。
また当時は、3つの領域の掛け合わせでチームを組んで企業案件さながらに、プロジェクトマネジメントを学んでいきました。当時を思い返してみるとあの頃は大変でしたけど、今思い返すといい経験になっているなと思います。まぁ忙しさで言うと、今の方が忙しいんですけどね、、(笑)
大学卒業後は、学生時代に学んだプロダクト開発のブラッシュアップと他の3つの要素を学ぶ為に、新卒で楽天株式会社に入社しました。楽天の中でも4つの要素を全て叶えられる楽天市場事業部へ配属希望を出し、無事にその部署への配属が決まりました。
楽天では静岡支社の立ち上げに携わらせて頂いたり、その後配属された神奈川支社ではECコンサルタントチームのマネージャーとして組織マネジメントと売上を作っていくこともミッションとして業務に取り組んでいました。
その後、4年半勤めた楽天を退職しプロダクト企画の経験を積むために事業会社へ役員として参画しました。そこでプロダクトの企画から商品が実際にエンドユーザーへ届くまでの流れを一通り経験することができました。
自分の中に揃ったと感じたため、アートを事業ドメインとした株式会社HAKAISHINを設立しました。
創業から3年程はアートの分散投資に関するサービス開発を進めていましたが、単にアートを物販として売るのではなく、感性を定量化していきたいと思い、コンテンツではなく、前後の文脈を意識するコンテキストにも注目しました。
その後、もっと人の情緒的価値について追求したいと思い、人にコミットしていくために、株式会社chipperへ社名変更をし、D2C支援へシフトしていくことにしました。
先程話した経歴と被りますが、アーティストが食べていける世界を創りたく、株式会社HAKAISHINを設立しました。
当初は、アートの分散投資サービスを考えて開発を進めていたのですが、多くのアーティストやコレクターと触れ合う中で、アート作品そのものではなく、その背景にあるコンテキストやアーティスト本人が持つ原体験や哲学自体に興味を持つようになり、アーティストだけではなく人の創出する価値について考えるようになりました。
それまでアートに強いこだわりを持っていたのですが、より広い視点で人の哲学に触れていきたいという考えに変わったことで、ブランディングから顧客とのコミュニケーションまで求められるD2C(作り手が直接消費者に販売する手法)に強い興味を惹かれるようになりました。事業ドメインをD2Cにシフトさせたことをきっかけに、元気づけるという意味合いのchipperに社名を変更しました。
シンギュラリティ(技術的特異点)という言葉があります。実際に起きる起きないは置いておいて、年々技術成長は指数関数的に上がっている状況が今の世の中だと考えております。一昔前の産業資本主義の時代では、製造プロセスや技術による差が事業成長させるための競争優位化のキーとなっていましたが、技術成長が加速する中で、情報や資金がより自由かつスピーディに移動するような変化が起きはじめたことで、消費者が得られる情報も加速度的に増えました。結果として、技術だけでなくより消費者視点に立ち、ビジネスモデル、技術、消費者体験などをより複合的に企画設計をしていく必要性が出てきました。
さらに現代においては、最新の情報に誰しもが触れられる環境が当たり前になり、情報を持っていることだけが差別化要因にならなくなってきています。今求められていることは、そうした情報を独自の視点で切り取り新たなアイデアを生み出し続ける発想力であると考えています。
事実を起点に導き出す帰納法的な考え方はAIが得意とする領域ですが、仮説立てて物事を考える演繹法的な考え方は人間の方が得意なので、人の価値をアップデートして、人が必要とされ続ける世界にしたいです。その方が世の中に面白みも溢れると考えています。
そのためにも人の選択肢を増やしたい、その一歩目として、chipperからイノベーション人財をどんどん輩出し、chipperに関わる仲間たちが人生における価値観を見出し、選択肢を増やしていって欲しいと思い日々組織運営をしています。
シンギュラリティ(技術的特異点)とは、1980年代からAI研究家の間で使用されるようになった言葉で、人間と人工知能の臨界点を指す言葉。つまり、人間の脳と同レベルのAIが誕生する時点を表しています。一般的に、人間と等しくなったAIはシンギュラリティを起点に加速度的に進化を遂げると予測されています。
引用元:https://monstar-lab.com/dx/technology/ai-singularity/
まずは、IPO(株式上場)を一つの目標として掲げています。一方で、それがゴールという訳ではなく、ヒトの想いや挑戦が起点で新しい取り組みが生まれ続ける仕組みを創りつづけたいと考えています。
そのための具体的な方針として、既存のD2C支援領域だけでなく、そのノウハウを活かして新規事業として立ち上げた、P2C事業を大きく成長させたいと考えています。成功事業のビジネスモデルを横展開していき成長させていき、将来的のリクルートRingに近いイメージで、どんどん社内から新規事業が立ち上がる企業像を目指しています。
目標と現状とのギャップでいくと、事業立ち上げの多くは私を含めたボードメンバーが中心になってしまっています。短期的な急成長を考えるとトップダウン型も必要なフェーズがありますが、長期的な観点でいくと属人的な組織になってしまうリスクがはらみます。
目指す組織の形は、メンバーからどんどん新規事業企画の提案があり、その中のいくつかが実際に新規事業として確立されている状態だと考えています。
また、新規事業が生まれる為にはクリエイティビティ溢れる情緒的な想いとデータに基づいた論理的な思考力の両方が非常に重要だと考えています。その両方を持つ人材を当社ではイノベーション人財と呼んでおり、クリエイターとマーケターをMIXさせた人材を育成していくことにも力をいれています。
そのためにも、chipperの価値を高めてもらえる人材の採用を強化していきたいと考えています。全てはヒトの想いが起点で、顧客が満足し、収益が得られる。そんな循環を自走しながら生み出してくれる組織を創っていくために、採用や教育も意識しています。
新卒は価値観や考えが凝り固まっていないので、考えながら様々なことにチャレンジできる分、環境次第で実行力が鍛えられます。スキルさえ身に付けば数年後に大きく化ける可能性があります。
そのため、成長ポテンシャルが高くchipperへの共感度が高い新卒採用は戦略的に行っているという観点もあります。
戦略的かつ、想いをもって採用した当社の新卒がどういう風に育ってくれるかというのはワクワクしますし、いろんな価値観がchipperから生まれると嬉しいです。
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