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環境多様化の時代、エンジニアが意識したいこと

2021/11/17

昨今の市場環境は複雑化し、将来の予測が難しいかつ予測不可能な時代(VUCA)ともいわれています。
「VUCA」という言葉は、ビジネスやHR領域(Human Resources)ではよく多用されていますが、エンジニアとしても心に得ておくべきワードだと考えています。
また、市場環境の変化に伴い、エンジニアの働く環境も時間とともに多様化し、パラダイムシフトしています。

そこでエンジニアとして働く上で、エンジニアが意識したいことについて取り上げます。

この記事はこのような方向けに書いています
  • エンジニアとして働きたいけど、どんな技術や環境が良いのか分からない方
  • エンジニアとして希少価値形成を考えている方

おさえておきたいキーワード

VUCA
Volatility(変動性)」「Uncertainty(不確実性)」「Complexity(複雑性)」「Ambiguity(曖昧性)」の頭文字を取った造語であり、社会を取り巻く環境が複雑化し、将来の予測が困難となっている社会状況環境を表します。 また、VUCAの状況下を「VUCA時代」や「VUCAワールド」と呼びます。
既存モデルの常識が崩れ、将来の予測がしづらい環境下でも、問題や課題に対して自ら仮説を立案し迅速な判断や意思決定を行うことが求められます。
ニューノーマル時代
「New(新しい)」「Normal(常態)」を組み合わせた造語であり、新しい常態を意味します。
変化する社会情勢に伴い、必然的に組織やビジネスにおいても変化に対応した行動が求められます。
裁量権
物事に対して、自身の考えを持ち、許容の範疇で意思決定できる権利のことを意味します。
一般に裁量権の大きい組織では「アイデアや考えが創出されやすい」「自身の意思決定や判断に基づく行動であるため働きがいや成長性が高まる(= 内発的動機づけ)」といった組織個人の双方において利点が挙げられます。
ジョブ型雇用
「仕事に人をつける」という概念のもと、組織が求める職務に対して、適格な人を雇用する制度のことです。
成果軸での評価となるため自律的なスキルの研鑽が一層求められます。
開発者体験(Developer eXperience)
開発に掛かる工程において、エンジニアが開発や運用保守しやすい技術環境や体験のことを示し、開発者体験を高めることで「モティベーション」「生産性」「保守性」などの向上に寄与します。

本章

VUCA / エンジニア

日々の技術の発展や将来の予測が難しいVUCA時代。
既存のモデルにとらわれず、柔軟かつ戦略的に物事を考えていく必要がある時代となりました。
人材の流動性が高まり、日本型雇用モデルの象徴である終身雇用メンバーシップ型雇用の体系が崩れつつあり、組織・個人ともに従前よりも将来に関心や意識を持つことが重要となっています。

また、ITエンジニア業界においては人手不足が今後も続くとは言われていますが、現場で求められている技術レベルは技術の発展と共に上がっているため人材の競争性は高まっています。
VUCA時代だからこそ、1つの技術ベクトルに捉われず、多様なスキルを持つエンジニアが希少価値が高いともいえるかと考えることができます。

開発者の技術指針やロードマップとして、参考となる「Developer Roadmaps」(開発者ロードマップ)がオープンソースプロジェクトで毎年公表されています。
2021年10月現在「Frontend」「Backend」「DevOps」「React」「Angular」「Android」「Python」「Go」「DBA(PostgreSQL)」のロードマップが閲覧できます。

参考:開発者ロードマップ

Developer Roadmaps


フロントエンド ロードマップ

frontend

バックエンド ロードマップ

backend

エンジニアとしての価値を高めていくために

市場に合った情報を上手く収集することが大切です。
新たな知識をより広げるチャンスが掴めたり、
本質を見抜く力が付いたり、効率良く情報を集めたりすることができます。
情報が溢れている現代、有益な情報を効率良く収集していくことが重要です。

情報収集から得られるメリット

  • 様々な知識をインプットすることができる
    これまで知りえなかった知見や情報に触れることができます。
  • 知識を蓄えることにより、アウトプットの質が高まる
    より良いアウトプットを出すには、基盤となるインプットが重要です。
  • 情報の取捨選択ができることにより、効率性や生産性が高まる
    情報収集を重ねる度に、自然と課題に対する答えが導きやすくなります。
  • 本質を見抜く力 (洞察力) が身に付く
    情報収集によって、物事を俯瞰して見る力が身に付き、課題に対する本質を見抜く力が身に付きます。
  • 論理的に物事を考えること (論理的思考) ができる
    判断材料が増えることにより、順序を組み立てて物事を見ることができます。
  • 課題に対して、知識を元に仮説を持つことができる
    課題解決に必要な知識を元に、解決へのプロセスを組み立てていくことができます。

書籍からの情報収集

書籍の一番のメリットは、体系的に情報がまとめられており、先人の方の知恵が詰まっていることです。
また、書籍は様々な成功者の指向やアイデアが存分に詰まっています。
基本的に情報が体系的にまとめられているため、段階を踏んで情報を得ることができます。

【メリット】

  • 体系的に情報を得ることができる
  • 成功体験を擬似的に体感できる
  • 出版社を経由するため、ある程度情報の信憑性が担保されている

【デメリット】

  • 有料であること (図書館などを利用することで無料)
  • 情報が最新でない可能性がある

Webからの情報収集

Web情報の一番のメリットは、情報伝達性が高く、アクセスがしやすいことです。
なお、先述の書籍より情報に対する信憑性が低いため、留意する必要があります。

【メリット】

  • 基本的に無料である
  • 気軽に情報へアクセスできる
  • 比較的トレンド性が高い

【デメリット】

  • 情報が断片化している
  • 情報量が多いため、情報迷子となる場合がある
  • 情報の信憑性に気を付ける必要がある

まとめ

システムを構築する上で、前提として挙動が成り立つシステムを作ることは大切です。
しかしながら、現在使用している技術が今後の運用保守で障壁にならないか、将来機能追加をしても障壁にならないか、いわゆる技術負債や効率性を鑑みる必要があります。
技術は日々発展しており、新しいトレンドや事例をウォッチしていくことも不可避です。

例えば、よくシステムを形作るコードは生き物と言ったりします。
システムは作ったら終わりではなく、ローンチして人に使われてこそ意味があり、必要に応じて開発や改修を行います。
もし、自身があるシステムの開発者であったら、ブラックコード化したコードより分かりやすく、保守性の良いコードの方に興味を持つことかと思います。
システムが使われるタイミングになった後を想定して、形作ることが求められます。